愛のかたち

わたしは電話に出らずに部屋の電気を消し、階段を駆け下りた。


玄関を出るとそこにはあの、孝浩くんの車が止まっていた。


後部座席?助手席?

迷ったけど・・後部座席になんて乗ったりしたらヒクよね・・?


ガチャッと助手席のドアを開けた。


・・・・ピンクのクッション。


まだあるんだ。


孝浩くんの横に乗り込み


『久しぶりだね。ちゃんと話すの。』


『そうだね。とりあえず動きながら話していい??』


そう言って車を発進させた。


夜の道を進んでいく。

純くんの車でも、俊のバイクでもない。


何故か孝浩くんの車。

一生ないと思ってたのに。



『相談は・・弥生さんのこと。』


弥生さん・・村松さん弥生って言うのかな??初耳!!


『村松さんだよね?うん、どうしたの??』


『あの人・・怖くない?』


『え??どうして??』


孝浩くんには絶対優しいと思う。

どうしてそんな強張った顔で話すんだろう??