愛のかたち

今日も純くんが迎えに来てくれている。

明日からはもう学校・・・。

短い冬休みが終わってしまう。


『咲貴ちゃん、明日からは迎えだけでいいんだよね??』


純くんはまだ仲直りしないの?と聞かない。

理沙ちゃんも、知香ちゃんも。

俊と付き合うことに反対なのかな?

ケンカに巻き込まれたりしたから??


『うん、ごめんね。ねぇ、純くんはわたしが俊と付き合うことに反対なの??』


前も心配して声をかけてくれたことだし、やっぱり聞いてみた。


『うーん・・・。前にケンカに巻き込まれたでしょ?あれがあったからね。あんまりよくは思ってないな。知香ちゃんも理沙も実はよくは思ってないよ。理沙はこのまま別れてしまえばいい。って言ってたし。』


理沙ちゃん・・やっぱりそう思ってるんだ・・・。


『だから仲直りしろって言わないんだね?』


『そうだね。連絡とかはないの??』


『ないんだ。』


そう言うと純くんは黙り込んでしまった。


わたしは知香ちゃんと理沙ちゃんにも、友美にもまだ誰にも話せない。

でも、誰か1人には相談したい。

あのことを純くんに話してみようとそのとき不意に思った。

純くんは常識がある人だし、親身になってくれるから。


『純くん、ちょっと相談があるんだけど・・・。』


あと5分ほどで家に着くだろうというところでわたしは聞いてみた。


『うん、どうした?』


優しく答える純くん。



『あのね、俊は韓国人なんだって。』