愛のかたち

家まで歩いて1時間程はかかる。

寒い中、暗い中、落ち込んでいる中、わたしはポツポツと歩いた。

淋しい、ちょっと怖い。

そう思いながら。



途中であまりに寒かったので自販機でコーンスープを買って体を温めた。

ちょっと座れそうなところに腰掛けて飲んでいると、俊が通ったのがわかった。

気晴らしに走ってるの?

わたしを探してるの?


きっとわたしを探してるんだということはわかっていた。

でも・・・気付かなかった。



携帯を開き、電話をかけた。

俊にじゃない。

理沙ちゃんに。


『もしもし、理沙ちゃん?今純くんいる??そう。あのね、迎えに来て欲しいんだ。』



それから数十分後、理沙ちゃんはおもしろいドラマを見てたらしいので純くんが1人で迎えに来てくれた。


純くんはわたしを見つけると駆け寄ってきて


『何やってるの??寒い中・・・。』


とすごく心配そう。

前、純くん言ってくれたよね。

わたしのこと妹みたいに思ってるって。


わたしも思ってるよ。

お兄ちゃんみたいに。