俊の家はいつものように誰もいなかった。


『大晦日なのに・・誰もいないの??』

触れてほしくないのはわかってるけど大晦日にこんなシーンとしているなんて。

田舎にでも帰ってるのかな??


『いないよ。大晦日、新年関係なしに家はほとんど人いないから。』


俊は冷たく言い放った。


反応に戸惑う。

冷たい空気。


『咲貴さ、聞く準備ある??』

階段をのぼっているときに俊が振り返って言った。

家の事情をもう少し知りたいっていうわたしの内心に気付いてたのかな??


『準備・・・。うん、あるけど。』


そう言うとまた階段をのぼり、部屋に入り電気と暖房を俊が付けた。


俊はベッドに座り、その横にわたしも座った。


タバコに火をつけて俊は落ち着こうとしているように見えた。

そして煙を吐き出しながら言葉を発した。