『わたしね、初めて2人で遊んだ時に俊くんに惹かれてるの気付いたんだ。』

『知ってる。』


『何で知ってるの??言ってないのに・・・。』

『俺、モテるし。自分に気がある子はすぐわかっちゃうんだよね。』


笑いながら威張った感じで言う俊くん。


『感じわる~い。モテるなら女の子いっぱいだね~。わたしじゃなくて全然いいじゃん。』


焦ったかのように目を見開き、大げさな感じで


『いやいやいやいや。他の子じゃだめだから。』


と慌てて言った。


そんな俊くんにわたしはさっきとは逆にクスッと笑う仕草を見せた。


『でも、冷たくされたし。諦めた。連絡もこなくなったし。』


『うん、ゴメン。』


『そして俊くんから告られて驚いた。嬉しかったけど意味わかんなくて。何で今さら??みたいなね。しかも俊くんは裏に何かあるような・・何て言うのかな、影があるっていうか・・。』


『裏に何か??俺よく言われるんだ。何でだろ?別に何もないよ。』


『でも色々してんじゃん。人の彼女奪ったりとか。』


笑いながら言うと俊くんは左手で頭を掻きながら言いにくそうにあれは別。と言った。


『だから、孝浩くんと付き合った。』


『━━うん。』


『でも不思議とね、前気になってた人って目の前に現れるとまた気になっちゃうんだよね。孝浩くんのことも好きだったけど、どこかで俊くんも気になってた。だからあの時、ケンカするのかもしれないと思って放っておくことが出来なかったの・・。』


『うん。』


『キスもあの時、嫌ではなかった。』


『まじでっ!?あんな拒否したのに。』

丸く目を丸め、まるでウサギのような表情でこっちを見た。