到着したのは近場の河川敷だった。


『スカート、やっぱり大変だったでしょ??』


そう言いながらバイクから降りるときに俊くんが手を差し伸べてくれた。


わたしはその手を取って降りながら

『必死だった。』


と言って笑った。


『車に乗った奴がめっちゃ見てたもん。俺蹴り入れようかと思ったし。』


そう言ってバイクに鍵をしてまたすぐに手を繋いだ。



『でも見えてないはず!!かなりチラリズムではあったかもしれないけど。』


『まじで!?そりゃ見たかった。』


笑いながら言う俊くんに


『チラリズムが好きなの!?へんた~い。』


と言ってわたしも笑った。


わたしたちは河川敷を歩いた。

犬の散歩をしている人、遊んで帰る小学生。


川のほとりにあるススキを触ったりしながらわたしたちはさっきの告白を忘れて、バイトでの思い出話や、学園祭での話などをしていた。



歩いているとベンチがあったのでそこに座った。


やっぱり座るとすこし寒くてわたしは右手をセーラー服のスカートのポケットの中にポスっと入れた。


わたしの左側に座った俊くんがわたしの左手を俊くんの手と一緒に俊くんのブレーザーの右のポケットに入れてくれた。