愛のかたち

ドンッ。


気付いたらわたしは俊くんを押して唇を離していた。


『やめて・・・。そんなつもり・・ない。』


俊くんはそう言うわたしにお構いなしにまた首元からグッと抱き寄せた。


『今のはさっき佐久間にキスされてたから消毒。てか俺もう、絶対に遠慮しない。』



耳元に口を付けて俊くんは囁いた。


耳に俊くんの口が触れた瞬間、わたしはビクッと身体を動かした。


それがおもしろかったのか俊くんは耳の後ろにも唇を這わせた。


わたしはかなり弱い場所だったので抵抗どころかビクッとしたまま、身動きさえとれなかった。


そんなわたしにクスッと俊くんは笑い、


『俺、今まで100%のうちに5%くらいしか咲貴ちゃんに近づいてなかったけど今からは100%のチカラ出して動くから。絶対・・落ちるよ。覚悟しといて。』


また耳元で囁いた。



わたしに宣戦布告をするなんて・・正直驚いた。


そして・・・揺らいだ。