わたしたち4人はみんなでワイワイ話しながら飲んでたらいつの間にか2時間が過ぎていた。

今日の幹事がお金を集め、2次会のカラオケに行くことに。

先に友美が席を立って歩き始めたので後ろをわたしが歩いた。

その後ろに俊くんと恵介くんがいて友美がわたしに話しかけて一緒に歩いた。


『咲貴は狙ってる人いる?』

コッソリと友美が聞いた。


別に狙ってるような感じでもないしそこまでガツガツしてもなかったのでここはいないと伝えた。



友美はそれを聞いて笑顔になり、また小さな声そして大きな目を丸めて言った。

『よかった。咲貴とかぶるんならわたし絶対負けるもん。わたし・・恵介くんタイプかもしれない。』



は?恵介くん?

おいおい、名前間違ってないか??



そう思ったがよくよく考えると恵介くんのした質問には進んで答えていたことを思い出した。

気付かなかった自分がおかしかったかもしれない。


『あぁ、そうなんだ。わたしどっちかって言ったら俊くんだから大丈夫だよ。友美も俊くんと思ってたー。』


『えぇ~!?まじ!?かぶらないって珍しいね。俊くんは何か・・ちょっと・・・。』


そう言って友美は会話を止めた。

ちょっとの先が少し気になったけど別に聞くこともしなかった。


だって初めてわたしたちは第一印象がかぶらなかったことに2人して驚いてたんだもん。


そして店の外に出ると友美は早速恵介くんの横について歩いていた。



相変わらず行動早いな。感心するわ。



そんなことを考えたら横にいつの間にかいた俊くんが

『行こうか。』

とすっごい笑顔でわたしを見下ろしてソッと手を取っていた。

これが小さなスタートだった。

これから長い時間がかかるが、わたしたちのスタートは順調極まりなかった。