亮介
「メグー……。」




 制服のブレザーを脱ぎ、Yシャツのボタンを一つずつ外していくメグミを亮介は後ろから抱きしめた。





「ん?」



亮介
「今週末さ、どこか行こう。」




「え.....でも、奥さんは?」



亮介
「あー、何か友達とスキー行くんだってよー。」




「.....置いて行かれちゃうワケだ。」




 愛は、ニヤリと笑みを浮かべて亮介を見つめた。




亮介
「いや、誘われたけど断った。」




「…………?」



亮介
「そうすればメグと週末過ごせると思ってさ。」






   ドキ…………。







「バカだな……バレたらどうすんのよ。」



亮介
「な~んだ?嬉しくないのか?今週末は俺を独り占め出来るんだぞ。」




 そういうと、亮介は彼女のシャツのボタンを全て外し愛を見つめ返した。





「……亮介……。」




 二人は軽く口づけを交わし、お互いに一枚ずつ服を脱ぎ、次第に熱くなってゆく二人の求め合う心は…明かりを消した部屋の中で、しっかりと握りしめ合う手のように……強く、強く絡め合っていった……。




   朝が来れば、また知らない人同士。


   また演じなければいけない。


   そしてまた、



   奥さんの元へ……



   返さなければ………。