ガラガラガラーーー!!!
夏樹
「っ椿!!今連れて来たよ!………」
シーーーーン・・・・・・。
佐古
「はぁ、はぁ、はぁ……。っんだよ、誰も居ねぇじゃんよ。」
夏樹
「椿……。先生が遅いせいじゃん??」
佐古
「……あ?お前29歳の持久力……なめんなよ。」
夏樹
「大丈夫かな、椿……。」
佐古
「おい、何で及川は血なんか流してたんだ?事情を話せ。」
夏樹
「あたしも詳しいことはわからないの。朝、クラスの前に来て……そしたら二人が廊下にいて……椿が、おでこから……血ぃ流してた……。」
佐古
「おー、ちょっと待て……二人って?田中も居たのか?」
夏樹
「うん。あたしが大声出したら、急いで帰っちゃった……。」
佐古
「喧嘩か?」
夏樹
「わからない……でも多分メグは……椿のこと、嫌ってる。」
佐古
「それはわかってる……。とりあえず池本は悪いけど今日は帰ってくれ。怪我人放っといちゃ、色々とマズいんでな……。」
夏樹
「ううん、大丈夫!私もメグに連絡とってみる。」
佐古
「あぁ、頼んだ。」
夏樹
「先生も椿と連絡とれたら、あたしに教えてね!あたし心配なんだ、あの子の事。」
佐古
「あぁ、それもわかってる。あ……及川の連絡先、知ってるか?」
夏樹
「うん、これだよ」
夏樹は慣れた手つきで素早く椿の電話番号を表示し、佐古はやっとの思いで女子高生相手にスマホを操る……。
椿の番号を教えると、親友のメグミを探しに夏樹は急いでその場を後にした。
佐古
「全くあいつらは……朝っぱらから……。」
