克己に送ってもらってどうにか女子寮まで戻ってきていた。


佐野君の頭部を発見したあたしたちはすぐに学校へ連絡を入れたけれど、その反応は冷たいものだった。


『わかっていたことだろ?』


田中先生は呆れた声でそう言ったのだ。


その言葉を聞いた時、あたしは恐怖でしばらくその場から動くことができなかった。


やはり先生たちはすべてを知っていたのだ。


いや、先生たちが仕組んだことだと言っても過言ではないかもしれない。


「そんなことがあったんだ……」


さっきまでの出来事を渚と美文の1人に伝えると、渚はそう呟いて息を吐きだした。


その顔は青ざめている。