先輩はいつもこんなものです。


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「うーーはぁーー」

仕事開始から約一週間

看板作業も折り返し地点

そんな中金曜日の放課後、部活が無く部員がいない美術室に横山先輩の声が響く

「どうしたんですか先輩」
「ぐぅぅう、ねぇ久本リーダー!!休憩しよ!?休憩!!」

あー疲れてきたのか、初日に「絵かくの大好き!!俺先輩やし色々頼ってな!!」的なこと言ってたんだけどな

ちらっと久本先輩の方へ視線を向けると
集中マックスの目をしていた

「んー疲れたら少し休んでもいいよー」

「わーーいっ」

久本先輩の声に幼子のように喜ぶ横山先輩







ーーーーやっぱり分からない








中一の頃から次期部長と顧問に決められていた私は、当時二年生の次期部長候補の久本先輩にべったりだった





「いい部長になるぞ」と気合を入れてずっと久本先輩を観察していた






後輩のワガママを全部聞いて、頼み事は丁寧に対応して、同級生と後輩から慕われて、先輩から厚い信頼を得ていてーーー





正直どうしてそこまで自分を抑えているのか分からなかった





私だったら「そのくらいは自分で考えなさい」と、簡単なことなら突っぱねる。




そうしないとずっと他人に頼り続けてしまうのでは、と思っているからだ

あの子たちには思考力と判断力が必要だ

これからの社会だって他人に指示されて行動するだけの人間なんて必要ない

そんなもの全部ロボットがしてくれる






自分の作品制作時間を削ってまでどうしてあの子たちの世話をーーー?