愛を知らない私を愛して








「次は依智兄が頑張る番だね!」




「えっ」




依智兄は動揺したのか少しハンドルを揺らした。




「ちょっ……危ないじゃん!」




「ごめんごめん……まあ……この旅行で進展したらいいけどね」




「……!!」




そう照れ臭そうに言う依智兄に私は目を輝かせた。




……依智兄、やっぱりちゃんと藤井サブのこと考えてるんじゃん!