愛を知らない私を愛して








「……依茉」




依智兄は私の頭にポンと手を置いた。




「ハッキリしない関係はよくないよ、怖くてもちゃんと聞かないと……その付き合うっていうのをハッキリしない理由」




「……分かった、ありがとう」




私は依智兄にそう言って依智兄の部屋を出た。




バタンっと扉を閉め、自分の部屋に入った瞬間。




ガクガクと体が震える。