片想い学校

「同じクラスになれたよ。唯香!」

「それって、えーと……莉子の好きな人の?」

私の親友である『唯香(ゆいか)』の問いに、私は頷いた。

「うん。やっと奏と同じクラスになれたよ。」

『奏(かなで)』は、私が絶賛片想い中の相手だ。

「奏君、転校生だったから、小学校では二回しか同じクラスになれてないもんね。」

奏は、三年生の時に転校してきた。
それからは、三年四年と同じクラスになれたのに、次からは違うクラスになってしまった。

「でもさー。中学生で。しかも二年生なのに恋愛って早くないかな?」

「あ……うん。確かに早いかも。」

何故か認めてしまう自分がいた。
私の愛する気持ちは、中学生だから、で止められる程度では無いのに……
心の中で、高校生になってからでいいや。という自分がいるのだろう。
でも、許せないよ。
好きだって気持ちに、嘘はつきたくなかった。

「でもね。好きになっちゃうのは仕方が無いから! それにほら、遠距離恋愛だし。私、自分から攻めるの苦手だから……」

「そんな事言ってると、一生片想いだよ?」

「そ、それは困るけどっ。」

でも、私の通う中学校は人数が少なくて、二クラスしかないから。
距離ぐらい、いつでも縮まるから……
なんて。必死に言い訳を考えてるんだ。

「片想いは、辛いから……でも、勇気だってないし。」

「勇気を出して告白して、成功した人だって沢山いるのに。」

それは。そうだけど……
私は、本当に確信が持てるまで、告白はお預けでいいんだ。

「……HR始まるよ。」

「うん。まあとにかく……今年も同じクラスでよかった!」

私は、言いたいことを必死に抑えた。
大丈夫。大丈夫って。
言葉では伝わらない、モヤモヤした気持ちだ。