「圭哉。
俺の協力が必要な時は…………言えよ。
俺もあの頃の子供じゃないから………大丈夫だ。」

ささの力強い言葉に後押しされて

今月いっぱいで、結論を出そうと決めた。

「もう!
圭ちゃんも笹兄も~
咲をほっとくなら、あっちに行って~!」

ワガママをいう咲に、目を丸くするささ。

おまけに、自分のことを『咲』だもんなぁ。

苦笑いの俺に

表情だけで質問する。

「どうも、体調不良から……
赤ちゃん返りしたみたいだぞ。
ウチの姫さんは『プリンが食べたい』『抱っこして』と
朝からずっとこの調子だ。」

笑いながら説明する俺に

「良い、良い!!
咲、何でもワガママ聞いてやるから言え!!」と

俺に輪をかけて、甘えさせようとするささ。

まぁ、あれだけ我慢ばかりしていた咲を見せられれば

どんなワガママでも、聞いてやりたくなるよな。

「だったら、三人でご飯食べよう。」

ささやかなワガママに、目尻を下げる

親バカ二人。

「ヨシ!!
だったら、やっぱり今日は店を休もう!!」

こうなるだろうとは予想していたが…………。