「何でプールなんだよ!」

語気荒く言う俺に

「疲れたねぇ~
でも、楽しい旅行だった。
圭ちゃん、ありがとう。」とのんきに荷物を収めに行く咲。

「オイ!!」

怒鳴る俺に、初めて不機嫌だということに気づいた咲は

「えっ!?」と言ったまま固まった。

「だから!
なんで、ささとプールに行くんだって言ってるんだ。」

イラつきながら文句を言うと

「……………………………。」

何か言いたそうな顔をするも…………声にならないようだ。

「あぁ!もういい。
寝るぞ。」

荷物もそのままに、一人さっさと寝室に行った。

ベットに入っても、寝ることなんて出来ず

寝返りばかり繰り返している。

あれから一時間が過ぎたが…………咲が隣に来る事もない。

様子を見に行きたいが………

怒った手前

自分から行動をとることが負けのような気がして

起き上がることも出来ずにいる。

はぁ~っ。

どうしてこんな事になったんだ?

プロポーズをして………

ゆっくり二人の時間を過ごしてるはずの今。

一緒のベットに入る事もなく………

別々にいる。

…………………………………………はぁ~っ。