「ささ、妹になったぞ。」

照れくささも加わって、ぶっきらぼうな報告をする。

後ろが騒がしいところをみると………

たぶん、店を閉めていつものメンバーで飲んでるんだろう。

洋介を中心に、たんぽぽ幼稚園の仲間達が……………。

直ぐにとは言わないが………

いずれは幼稚園を辞めて、側で支えてもらいたいと

雇い主の悠人には、早目に伝えないといけないだろうな。

「圭ちゃん、お先に。」

ぼんやりと考えている間に、シャワーを済ませた咲が近づいてきた。

ドキリ。

年甲斐もなく、胸がときめく。

手を出さないと決めているが

風呂上がりの、薄く染まった頬を見るとドキドキする。

嫁さんかぁ。

半年前には、想像すらしなかった女の子。

子供で………

守ってやりたいとは思ったが。

まさか、自分の手の中に入れたいと思うとは…………。

人生は不思議だ。

「咲。」

まだ濡れた髪。

いつもなら『早く乾かせ』とオヤジのように言うが………

今日は、セクシーに感じて抱き締めたくなった。

チュッ。

おでこに、頬に……………唇に。

…………………………………。

おぉ。

危ない!危ない!!

誘惑に負けるところだった。

「ヨシ!
じゃあ入ってくるから、髪を乾かせよ。」

気持ちを切り替え

頭をひと撫でして風呂に向かった。