あぁ~

サッパリした。

ガウンを羽織、頭をバスタオルで拭きながら出ると

静かだった寝室で、声が聞こえる。

あれっ?

テレビ、つけたままだったか?

部屋を覗くと、起き上がった咲が誰かと電話していた。

「今、居酒屋から帰ってホテル。
圭ちゃんは………………シャワーみたい。
起きてるのが分かったら……………するのかな?
……………好きなんだもん。
大丈夫だよね?」

誰との会話だ?

相手にも、内容にも興味があり

このままもう少し静かに待つことにした。

「ねぇ、笹兄。
初めてじゃないって…………圭ちゃん、嫌かな?
この間『清いままです』って………言っちゃったから…………。
でも…………………中学の時に…………
1度だけなんだけど………………。
やっぱり……………………ダメだよね。
どうしよう。
圭ちゃんに嫌われたら……………………………。」

ショックだった。

別に、経験があるとかないとかの話しじゃない。

咲が………………

俺じゃなく……………ささに相談していることが……………………。

もちろん、俺に出来ない話しだとは分かるが……………

それでも…………ショックだった。