ギィ…。


ロニィは静かに部屋のドアを開けた。
“どうかエドガーが眠っていますように…”そう心の中で祈りながら。
僅かに床を軋ませ部屋へ入り、シャツを脱ぐとベッドに静かに腰を下ろした。


「お帰りなさい。」
隣のベッドから、エドガーの小さな声が聞こえた。


「…ただいま。」

ロニィは答えると、フゥと長い息を吐き、窓の外に浮かぶ半月を長い間見つめていた。