俺の問いには答えたくないのか、奴は逆に俺を睨み付け痣のことを聞き返した。

「さあな…。気になるなら今夜夜這いでもして確かめに来るといい。」

俺はやけくそになり、そう一言返すと椅子を蹴倒し立ち上がった。

「とにかく、カップリングは絶対の掟だ。コイツに逆らって一生臭い飯を喰わされるのもたまんねー。とりあえず偽造でもなんでもいいんだろう?国王の課題とやらをクリアするまではつき合ってやるよ。じゃあな!」

そう言い捨てると、俺は玄関へ向かってズンズンと歩き出した。

「ロニィ殿!違う違う!貴方の部屋は二階の左側、突き当たりの部屋ですよ。」

エドガーの親父が大声で叫んだ。


(そうだった…。俺は今日からここで暮らすんだった…。)

現実を受け止める度に俺の身体はもの凄い疲労感に襲われ、脳細胞はキーキーと悲鳴をあげ続けていた。