バァァーン
鍵の開いた扉を蹴り開け、苦痛に震えるエドガーを大急ぎでベッドに横たえる。
階下からは再び、女達の冷やかし混じりの声が聞こえた。
「う…う…。」
ベッドの上で、エドガーが苦しげに身を捩る。
ロニィは後ろ手でベッドの天蓋を閉め、静かにその場を離れた。
二人で一緒に時間を過ごすようになってから、出来るだけ慣れるように心掛けているものの、苦しむエドガーを見ることは彼にとって辛いことだった。
やがて喘ぎ声が止み、音を立てて天蓋が開いた。
「お待たせ♪」
歌うようなメゾソプラノ…声の主は19歳の乙女。
ロニィは振り向くと、パチンと指を鳴らした。
たちまち白い裸身を包む水色のドレス。
その裾を軽く持ち上げ、エドガーは優雅にお辞儀をした。
「大丈夫か?」
「うん。全然大丈夫!こんなのもう慣れっこだってば。」
「そうか?相変わらずそうは見えないけどな…。」
「ロニィは…慣れない?」
「ああ。気持ちは努力しているんだが…。」
「ふぅん。そうなんだ。」
エドガーは、ロニィの顔を覗き込み小首を傾げた。
ロニィを見つめる一途な瞳。
そのエメラルドのような輝きの中に、今までの傲慢を忘れ不器用な恋愛に戸惑う彼の顔が映り込んだ。
「あ…。」
ロニィは視線を逸らし、あらぬ方を向いた。
「ロニィ…。」
「ちょっと晩飯を貰ってくる。お前は大人しく部屋で待ってろよ。」
「ちえっ、つまんない。」
落胆するエドガーの声に見送られ、ロニィは部屋のドアを閉め、靴音を響かせ階段を降りていった。
鍵の開いた扉を蹴り開け、苦痛に震えるエドガーを大急ぎでベッドに横たえる。
階下からは再び、女達の冷やかし混じりの声が聞こえた。
「う…う…。」
ベッドの上で、エドガーが苦しげに身を捩る。
ロニィは後ろ手でベッドの天蓋を閉め、静かにその場を離れた。
二人で一緒に時間を過ごすようになってから、出来るだけ慣れるように心掛けているものの、苦しむエドガーを見ることは彼にとって辛いことだった。
やがて喘ぎ声が止み、音を立てて天蓋が開いた。
「お待たせ♪」
歌うようなメゾソプラノ…声の主は19歳の乙女。
ロニィは振り向くと、パチンと指を鳴らした。
たちまち白い裸身を包む水色のドレス。
その裾を軽く持ち上げ、エドガーは優雅にお辞儀をした。
「大丈夫か?」
「うん。全然大丈夫!こんなのもう慣れっこだってば。」
「そうか?相変わらずそうは見えないけどな…。」
「ロニィは…慣れない?」
「ああ。気持ちは努力しているんだが…。」
「ふぅん。そうなんだ。」
エドガーは、ロニィの顔を覗き込み小首を傾げた。
ロニィを見つめる一途な瞳。
そのエメラルドのような輝きの中に、今までの傲慢を忘れ不器用な恋愛に戸惑う彼の顔が映り込んだ。
「あ…。」
ロニィは視線を逸らし、あらぬ方を向いた。
「ロニィ…。」
「ちょっと晩飯を貰ってくる。お前は大人しく部屋で待ってろよ。」
「ちえっ、つまんない。」
落胆するエドガーの声に見送られ、ロニィは部屋のドアを閉め、靴音を響かせ階段を降りていった。


