ガッシャーン!

大音響と共に、浴槽が砕け散った。
大量のお湯と一緒に、ロニィは床に投げ出され、醜態をさらした。


「痛ぇ~。コノヤロ~!」

「もう!ロニィなんて知~らない。じゃあね!」

乱暴に浴室のドアが閉まった。


(なんだよ、あいつもその気だったくせに!)

びしょ濡れの身体を起こすと、ロニィは“やれやれ”とでも言う様に肩を竦めた。

「でも…まぁ、満更でもなかったかな。」


アハハッ

浴室にロニィの明るい笑い声が響いた。
二人の上に、夜の女神の祝福が舞い降りた…今夜はそんな夜だった。