「なつ、休憩しよう!」

 リエがそう言いながら、紅茶を差し出した。

「そうだね。少し疲れちゃった」

 私達は、紅茶を飲みながら、休憩をする事にした。
 何の音もしない、静かな空間だった。
 すると、よっちゃんが、話をし始めた。

「なつの店、いつくらいに始まるの?」

「まだまだだよ。工事始まるところだし」

「そうか。でもすごいな。夢を叶えられるんだもんな」

「店長や、みんなのおかげだよ。支えてくれて、本当に感謝してるよ」

 思い返せば、色々な事があったよね。

 いい事も悪い事も、それなりに乗り越えてきたつもりだった。
 これから、まだ始まる事が沢山あるんだ。

「少し、横になるね」

「手伝うよ」


 リエが、車椅子を押してベットへ連れてきてくれた。

「よいしょっと」

「ありがとう」

「結構終わってるから、ゆっくり休みな」

「うん」

 私は横になりリエが上からタオルケットをかけてくれて、そして……目を瞑った。

 ふわふわした夢の中。
 幸せな気分でいっぱいになった。

 今は楽しい事だけを思い浮かべよう。

 そうしたら、きっといい夢がみれるから。

 しばらくして、眠りについた頃。

 なっちゃん……なっちゃん。

 声が聞こえたような気がした。

 誰の声だろう。

 不思議だった。誰?私を呼んだのは……