甘くてやさしくて泣きたくなる~ちゃんと恋したい

安友さんはにっこり私に微笑む。

「一月で三か月分の内容を習得するのは結構大変だけど、覚悟はいい?」

「はい!ありがとうございます!」

私は立ち上がり、深く頭を下げた。

「でも、まさか安友さんがこの学校の理事長だったなんて」

「ほんと、びっくりよねぇ。まさかあなたとこの場所で遭遇するなんて」

「ほんとです。でもまたお会いできてうれしいです。しかもこんな形で」

「ええ、私もあなたに会えてうれしいわ。私が直接指導するなんて何年ぶりかしら。わくわくしちゃう。とりあえず善は急げだわ。早速来週からここにいらっしゃい」

私は興奮気味に頷いた。

「まぁ、本当はこんなことしちゃだめなんだけどね。私が広瀬さんを引き抜いたようなものだから大目に見てもらうことにするわ」

安友さんは私の手をそっと握った。柔らかくて温かい手。

「本当にありがとうございます。私、がんばります」

「期待してるわよ」

そして、安友さんは笑顔でその場を離れ、また事務所の方へ戻っていった。