落ち着いて寝てしまった那月の体を抱え、ベッドへ運ぶ。

こうなったら朝まで起きないんだよな……。

那月の部屋に入り、布団に寝かせる。

「よし……っ、ん??」

離れようと体を動かしたが、突っ張って止まる。

「…………」

那月が俺の服を掴んでいた。

「あー……いつの間に」

至近距離で動けずに悩む。

無理に離したら起こしそうだしな……せっかく落ち着いて寝れたのに。

でも、このままじゃ俺が寝れない。

眠気も結構ある。

自分の部屋に戻って寝ないと。

「どうするか……わっ」

那月が寝返りをうったせいで服が引かれ、つんのめる。

咄嗟にベッドに両手を着いた。

「あぶねー……」