-二人の思い出-


「…………」

暗い部屋でパチッと目が覚める。

枕元の時計には1:07と表示されている。

……変な時間に起きちゃった。

再び寝付こうと布団を被るも、胸のモヤモヤと高鳴りが混ざって落ち着かない。

不安か楽しみかどっちかにしてよ、もう。

自分に文句をぶつけるも、どちらか一方だけになったところで眠れなそうだと思った。

……水でも飲んでリビングで眠気が来るのを待とうかな。

向かいの部屋で寝ているだろう悠を起こさないように、そっと自室のドアを開ける。

ほぼ同時に悠の部屋のドアが開き、鉢合わせた。

「わっ……びっくりした。起きてたの?」

「考え事しててな。今から寝ようと思って、トイレに行こうとした」

「考え事って……」

「那月は?」

あれ、今、言葉を遮られた?

それとも聞こえなかっただけ……?

「……私は、目が覚めちゃって、なかなか寝れなくて」

「そうか。早めに戻れよ?明日……もう日付変わってるから今日か。最高のクリスマスにするんだからな」