「懐かしいね。先生って。ね、藤井さん」

「んふふ懐かしい〜!」

「俺そう言えば佳奈しか乗せてないような…」

え?

信号が赤で車が止まり凌久がこっちを見て

言った。

「なんかね〜、佳奈が怪我した時は
職員室の中で俺が行きますっ!て感じで
手を挙げたんだけどね」

右手を実際に挙げながら楽しそうに

言う凌久。

「女子生徒が体調崩しちゃって誰が送るか
って、話になった時何故かわかんないけど
佳奈みたいに、俺が送りたい。って
ならないんだよね〜」