「やめろ…」

もうこれ以上見てられない。

さっきより赤く染まった唇や

血が付いている指や手の甲。

それに赤く腫れ上がった目も。

「やめろ!佳奈!「ッ…!離してッ!」
佳奈!やめろって!」

俺は痺れを切らしてつい怒鳴ってしまった。

佳奈の手を掴み、キスをする。

まるで川村のキスの上書きのように。

「んッ!?んん…んぁ…ちょ…凌…久…」

佳奈から漏れる甘くて、とてつもなく

可愛い声。