「あ…やばい…」

そんな想いに浸っていたらあっという間に

時間が過ぎて犬山さんとの約束に

間に合うかギリギリだった。

慌ててネックレスを箱に戻し

泣きすぎて少し腫れている目元を

重点的にメイクし、駅前に集合した。

ーーー…

「あれ…どこにいるの?」

犬山さんが見つけられない。

「ん〜…どうしよ…」

「あ!佳奈ちゃん!」

向こうから手を振って走ってくる彼は

昨日と全然服装が違って別人の様。