行きと同じ道を進んで行く車。 いつもなら 「見て!この景色すっごい綺麗!」 「ほんとだね!佳奈は良いもの見つける よね」 なんて楽しい会話をしてるのに 私が話さないから無言で。 「あのさ…」 「…」 「ごめん」 「…っ…」 後もう少しで家に着くから頑張って 視線を下にして涙が出ないように 耐えてたのに。 凌久が… 弱々しい声で謝ってくるから 涙が溢れた。 「…っ…」