先生と準備室 後編

「とりあえず、店行こう。」

優しく微笑んで、私の腕を掴む。

「や…離して…」

「じゃあ、凌久さんと帰るの?」

言い返せない。凌久と帰るなんて…

絶対無理…

だけど…またお店に行かせてもらうのは…

「さっきから携帯鳴ってるけど。
出ないじゃん。凌久さんの電話も出たくない
くらいじゃ、帰れないよね」

私の携帯には凌久からの何件もの電話。

メールも。