「もぉ…」

凌久は唇から離れてニコニコしながら

私を見つめる。

「堪らないね。佳奈のその甘い声も、
甘い声で言われる好き、も。」

「んふふ…」

自分で言ったことに少し照れてしまった。

見つめ合っていると

「あ、もう終わっちゃった…、
佳奈を可愛くする買い物行こっか」

と凌久が言った。

「うん?なんかよく分からないけど…」

「あ、ちょっと待って」

座席を戻そうとすると体を倒された。