私達はクレープを食べ終わると、
次は瑞希くんの行きたいところに
私は瑞希くんの後ろをついて歩く。
少し坂を上がって階段を上がる。
瑞希くんはいきなり立ち止まる。
私は思わず顔を見上げる。
「……わっ……綺麗」
そこには、夕日が沈んで綺麗なオレンジ色に
染まる空一面が見渡せる。
「……ここ、俺の秘密基地。
まだ誰にも教えてなくてゆずちゃんが初めて」
「……私なんかに教えていいの?」
瑞希くんは夕日の光で
やっぱり茶髪がキラキラと光る。
「1番はゆずちゃんが良かったからいーの」
そう言うとまた私に笑いかける。
「…………して…どうして
……瑞希くんはそんなに優しいの?」
私は気付いたら思わず言葉が出ていた。
「……俺も誰にでも優しいわけじゃないよ」
瑞希くんはさっきとは、
今日見せてくれた笑顔とは違う
少し作ったかのような笑顔で笑う。