私はハルの事をチラッと見ると



ハルは眠たそうで、うとうとしている。




……毎朝私を起こすためだけに

早起きして準備してくれてるんだよね……?




私がハルから貰うものは
たくさんあるのに、



私はハルに迷惑しかかけられてない……な…







『ガタンッ』




「……っわ!」

私は、バスの急停止に
身体が勢いよく前に倒れるーーーー





……えっ?





私の左手はぎゅっとハルに引っ張られて
席へと引き戻される。




「…っわ、びっくりしたぁ」

「……ったくあぶねぇな本当」




「ご、ごめんっ…ハルありが…」


私がそう言いかけたその瞬間、
窓際の私の右手ではなく、ハル側の左手。


生暖かい感覚が手に伝わる。





「……へっ?」

「……あぶねーから」




ーーーーー私はハルと手を繋いでいた。