美麗ちゃんは教室から出ると、 肩の荷が降りたように 緊張が解ける。 私……何やってるんだ……ろ…… 自分に嘘ばっかりついて…… ……ダメ……泣いたら…… 「……泣いていいよ」 フワッと柔軟剤のいい香りが私を包む。 「……っ!」 そこに居たのはーーーー 朝の美少年 。 「……ど……して……」 彼は私と目線を合わせてしゃがむと、 「迎えに行くって言わなかったけ?」 彼は優しく私に微笑む。 ……どうして彼は初対面の私に こんなにも優しいの……?