「ゆずちゃん、だよね?」

「……えっと……そうですけど……
何かの勘違いじゃ……」



いきなり来たこの謎の美少年は
私の席の前にしゃがむ。




「……勘違い? ……ははっ……!

俺は、ゆずちゃん、
君を探しに来たんだよ?」



そう言いながら、
私の顔を見てニコニコと微笑む。




「……なんで…ですか?」



私は戸惑いつつも彼に聞く。



「……うーんどうしよっかな〜」


どうしよっかなって……っ!
この人一体何なのっ!?








「今日、放課後、2人でデートしよ?」

「……へ?」




「迎えに行くから待っててね……



ゆずちゃん……っ 」





…………デ、デート!?





『キーンコーンカーンコーン』


チャイムの音と同時に
「またね」と私の頭をポンっとして
彼は行ってしまった。