スッと差し出された手。 「恋人は無理でも、友達にはなってくれないかな?」 「…こちらこそ、よろしくお願いします」 遠慮がちに握った手は、さらにギュッと握られた。 「ふふ、嬉しいな。ずっとこの手を握れるのは僕だけだといいんだけど…」 「だけど…?」 「そろそろ後ろに居る彼氏さんが怖いからこれぐらいにしてげるよ」 「えっ…」