キミ、依存症



「ごめんね?急で困ったでしょ?」


彼が申し訳なさそうに頬をかきながらクシャっと笑った。


きっとその笑みは私への気遣いなんだろって分かる。


「そ、そんなこと……」


なんて言えばいいか困ってしまう。


「俺は三組の草壁誠。初めましてってわけじゃないんだけど、覚えてる?」


「……」


「そりゃそうだよね。覚えているわけないよね」