夏色の初恋を君にあげる



ここで発覚した、由良くんのまちがいさがしが得意すぎるという事実。

本人も知らなかった、意外すぎる特技だ。


「俺、特技はまちがいさがしにしようかな」


「ふふ、サッカーじゃなくて?」


「『特技、まちがいさがしです』ってめっちゃキメ顔で言ったらかっこよくない?」


「えー?」


ドヤ顔でそう自己紹介する由良くんの姿を想像して、くすくす笑っていると、不意に図書室のドアが開いた。

入ってきたのは、学年ごとに違う上履きの色から察するに一年生の女子だ。


「すみません、返却の手続きをお願いしたいんですけど……」


「はい」


そう言って、ごく自然に由良くんがその子から本を受け取る。

図書室にいるうちに、カウンター業務を手伝うようになってくれていた由良くんだけど、その流れがあまりにも自然で驚く。