って!


「時間なんだってば!!」


急いでカバンをしょって、
家を出て鍵を閉める。


と、隣の方からも同じ音が聞こえた。


「やべぇ、遅刻するっての!」


「へ、せん、ぱい……?」


若干髪に寝癖付いてる。


こんなの見れるのって私くらいじゃない?


どうしよう、
嬉し過ぎるんですけど!


「あ、おはよう。
ほら、急がなきゃ間に合わねぇぞ!」


「え、あ、はい!」


「もたもたしてねぇで行くぞっ!」


そう言って先輩は
私の腕を握ってエレベーターまで走った。


ちょ、このシチュエーションは何??!!!


背の高い先輩の後ろ姿に見とれていたら
エレベーターに乗るところだった。


「なにボーッとしてんだよ。」


「え?!」


私ボーッとしてた?