どうやら茜くんは何かを知っているみたい。

ということは……





「お前、あの女と重ねてみてるのか...?」





やっぱり梓くんもだった。

あの女とは誰のことかは分からないが、藤咲くんにとっては私と彼女はとても似ているのだろう。

その証拠に藤咲くんは動揺している。





「莉玖、ちょっと来い」





梓くんはそう言って茜くんと藤咲くんと共に廊下に出る。

とても会話の内容が気になる。

だがこれは藤咲くんの口から聞くべきだと思い、会話は聞かなかった。