黒王子に恋をして。

「ごめん変な事言って」

「大丈夫、黒染めする予定だったから」

「は!?」





そんなん聞いたことねぇけど。

てか、みんな俺と見分けつかなくなるじゃんかよ。

あ、けど瑠奈と天海なら分かるか。きっと。


勝手にそう思っている自分がいた。





「天海、瑠奈も迎えに行く」

「お、五十嵐もやっぱ好きな女は離さないんだね〜!」






“も”ってなんだ“も”って。


天海から傘を借り、瑠奈の家に向かう。


つか、なんで俺が茜と一緒の傘使うんだよ。


なんで思いながら雨の中進む。