黒王子に恋をして。

「ゆきー、傘わす……誰だ!?」





まさかのお父さん登場。


なんでこんな親と対面するんだ……。


茜を見ると昔からのポーカーフェイスで表示はいつもの笑顔だが、俺には緊張しているのが分かる。





「初めまして。五十嵐茜と申します。隣にいるのは弟の梓です。」





なぜかわからないが勝手に紹介されたため、ペコッと頭を下げる。

するとバタバタッと急いで走ってくる音が聞こえた。





「ちょ、お父さん!なんでここにいるの!」

「お、俺はこんな茶髪野郎認めないからな!!」





そう言い残し、怒り気味で部屋の奥に行った。