黒王子に恋をして。

｢莉玖、お前ほんと俺が狙ったの全部取りたがるな？｣

｢はっ、別に？俺の好みがたまたま梓と同じだっただけだよ｣

｢...これは困ったな｣





さらに真面目な顔つきになる茜くん。





｢な、何が？｣

｢莉玖が梓って呼ぶ時は梓と対立する時だけなんだ。マジで狙ってんのか、あいつ｣

｢瑠奈モッテモテ｣





なんで私がモテるのかさっぱり分からない。

どう見てもゆきの方がモテると思うのに。





｢莉玖、悪いがもう瑠奈の隣は俺って決まってるんだよ｣

｢ふっ、くそも振り向いてもらえてないくせに、なに言ってんだか｣





優しめに言ってる梓くんだが、藤咲くんがとても喧嘩腰。

おかげで周りの空気がピリピリしていて私にも移ってくる。


だめだ...だんだん気持ち悪くなってきた。


それに今は女の子の日でもあって、腹痛真っ盛り。