「本当にするとも思った?バーカ」

「っ、からかわないでよ!」

「はっ、その顔たまんねぇな」





そう言って自分の顔を覆う梓くん。
その耳はとても赤くなっている。





「じゃあそろそろ教室戻ろうか。...梓、なんでそんな真っ赤なんだ?」

「うるせえ、なんでもねぇよ」





まだ耳が赤いままスッと起き上がって屋上の扉に向かう梓くん。

その後ろを何となく着いていった。

扉の前に着くなり梓くんはクルッと振り返ると私の頭を撫でた。


...なんで??





「梓くん...?」

「行くか」





そう言ってまたスタスタ歩き出す梓くん。

よくわからないまま、私たちは教室に向かった。