黒王子に恋をして。

「ご、ごめんなさい!」





とっさにそう謝ると白王子は不思議な顔をし、黒王子はフッ、と笑った。





「謝らないで。ただ珍しくて気を引かれただけだよ」

「普段聞いてればわかるだろ。あのギャーギャー騒いでる奴らばっかり。本当、耳が痛い」





二人の言うとおり、ほとんどの女の子たちが騒いでいると私たちは逆に目立つ。

目立たないためには混じった方がいいのかな?

けどあんなうるさい所に混じりたくないし、何よりいろんな香水の匂いが混じって具合が悪くなる。





「あ、混じろうとか考えないでね?君たちはそのままでいいから」

「つか、お前名前は?」





そう言って私の方を見る黒王子。


教室で座席表見てたなら知ってると思うんだけど...。