「こんなんじゃ、イケメンとの出会いもあったもんじゃないよね」

と、誰に言うともなく愚痴りつつ、

だけど、だけど…さ、と

どうせ願うなら、どうか……

どうか、イケメンとの夏の出会いを、私にくださいっ!

……なんて、やっぱり真剣に願えば願うほどに虚しくもなってくるみたいで、

もういい加減にして、さっさと寝ちゃおっとベッドの中に潜り込んだ。

すかさず、レオが傍らにもそもそと寄り添ってくる。

……あーあ、もしレオくんが人間だったらいいのになぁー……そしたらイケメンと添い寝なんていうのも夢じゃなくなるのに……と、

そんなことをうだうだ妄想しながら、私はその日眠りについた……。