……翌朝、 目が覚めると、ベッドの横で眠っている姿があって、 「……レオくん」 呼びかけると、 「……にゃあ」 という鳴き声が返ってきた。 レオくんの柔らかく艶やかな茶色い毛並みをなでながら、 たった一度きりの願い……あれは真夏の夢だったのかもしれないとも思う私に、 「……夢じゃないよ」 確かに、人間だった時のレオくんの声が、そう囁いた……。 終わり