「亜子さん、ここのお店に入ろうか?」

立ち止まって彼が指を差したのは、いつもなら入るのをちょっと躊躇してしまうようなオシャレなオープンカフェだった。

「…こ、ここに…?」

足を踏み入れたことさえないお店の雰囲気に、ついつい圧倒されている私の手を引いて中へ入ると、

普段は通されたこともないようなオープンテラスへと案内された。

知ってる……こういうテラス席に案内されるのって、お店のスタッフさんがイケてると思う人だとかって……。

……まぁレオくんはガチのイケメンだし、否定のしようもなく。

相変わらず、周囲の視線を一身に集めている当の本人を見つめた……。